今回は、「山田はいつから市川を好きになったの?」や「市川のどこが好きになったの?」、「きっかけはなに?」について、アニメ(1期)で描かれた2人のシーンをもとに考察し、くわしく解説していきます。
もちろんですが、原作者の桜井のりお先生に直接問い合わせて伺った正解ではなく、アニメ視聴した上でのあくまで個人的主観を多分に含んだ考察となりますので、そのあたりはどうぞご容赦ください。
*この記事ではネタバレを含む内容がありますので、気になるかたはご注意を
【僕の心のヤバイやつ】山田が市川を好きと自覚した決定的な場面(シーン)はどこ?
先に言うと、山田が市川を好きだとはっきり自覚した瞬間が描かれた場面は、
6話での職業見学後に駅のホームでミルクティーを手渡され、顔を赤らめ言葉を失ったシーンでしょう。
多くの考察記事にもあるとおり、このミルクティーのシーンだと思われているようですが、理由としてこれ以降の山田の行動があきらかにそれまでとは違い、市川にグイグイ距離を詰めているようすが分かるからです。
ある意味、ターニングポイントであることは間違いないでしょう。
でも不思議に思ったかたもいるはず。
「なんで飲み物をもらっただけであんなに顔を赤らめるの?」と。
決定打となったミルクティーの意味
実はこのシーンのミルクティーには、ある重要な意味が込められていて、事前に伏線も張られていました。
前話(5話)になりますが、班で職業見学の秋田書店に向かう際に、一人でコンビニで買い食いをしようとした山田を友達の小林が注意するシーンがあります。
その2人の会話に、山田の「ミルクティーが飲みたい」という発言があるのです。
というのも、山田の大好きな飲み物がミルクティーで、市川がこのときの会話をしっかり聞いて覚えていて、山田が喜びそうなものを選んだというのが、彼女の反応の理由です。
普段から山田のことをよく観察し、考えている市川ならではのベストチョイスでしたね!
山田にしてみれば「なんでわたしの好きなものが分かるの!?好き」
といった具合でしょうかw
帰りの電車に乗り遅れ、みんなに迷惑をかけてしまったと責任を感じる失意の山田には、市川の優しさはまさに効果てきめん、即オチだったわけです。
ちなみに、のちの11話での山田が年末に秋田へ帰省した市川と通話するシーンでは、彼女の部屋の窓際にさりげなくミルクティーのペットボトルが飾られているのが、一瞬ですが映ります。
どこか分かりますか?↑
これが、あのとき市川から手渡されたものと同一の物かは不明ですが、山田の心理を考えるとおそらく思い出の物として、大事に取ってあるのではないでしょうかw
どんな高価なプレゼントよりも、ずっと想いのつまった記念の品になったんでしょう。
【僕の心のヤバイやつ】山田は市川のどこが好きになったの?きっかけはなに?
では、そもそもなぜ山田が市川を好きになっていったのか、気になるかたがいるかもしれませんね?
なにかきっかけとなった出来事があるのでしょうか?
そのまえに、いったん山田についてどういう人物なのかを解説しますね。
山田杏奈はどういう女の子なのか
僕ヤバヒロイン・山田杏奈は中学2年生の少女です。
どんなキャラ?
学生生活のかたわら芸名・秋野杏奈として芸能活動も行う学校の憧れ的存在で、見た目もバツグンのザ・美少女。
なおかつ、明るく気さくな性格で、誰とでも打ち解け友達も多い、いわゆる「陽キャ」タイプのリア充女子です。
一方、そんな山田が学校で気になる存在は、中二病をこじらす自称「頭がおかしい」真逆のタイプの主人公・市川京太郎。
そんな思春期2人の甘酸っぱい恋模様を描くラブコメが、この僕ヤバという作品。
山田の特徴や性格は?
山田の特徴や性格・・・自分の気持ちに素直、人との距離間が近い、独占欲が強い、大事な人には嫌われたくない
恋愛対象に求める点・・・おもしろい人(山田の笑いのツボと合う)、好みが共有できる人、誠実な人
作中でみられる山田は、まるで絵にかいたような根っからの一人っ子の特徴があります。
基本、さみしがり屋でスキンシップも多くグループの輪の中にいたい人。(出来れば真ん中に)
悪気なくわりと他人のパーソナルスペースを超えて踏み込んでくる、よく言えば天真爛漫タイプ。
また、山田はある種独特の感性をもっていて、とりわけ食への欲求は強いです。(家庭環境もあるようですが)
いつでも全力でご飯もお菓子もよく食べてます。
そのくせ、うらやましいのが栄養はそのまま身長と胸に反映されて、年齢の割に反則級のスタイルという見た目に関しては最強。
作中でもあるように、山田がクラスの男子に「付き合って」と一言いえば、一も二もなく全員がOKするだろう無敵女子なのですが・・・
なぜ、山田はよりにもよって市川を好きになっていくのでしょうか?
市川にどんな魅力があるのか・・・
山田は市川のどこを好きになったのか?
山田は市川のどんなところを好きになったのでしょうか?
市川はどういう人物?
市川の特徴や性格・・・自分に自信がない、ネガティブ思考、あえて近寄りがたい雰囲気を出すことで人付き合いを回避
作中エピソードをもとに読み取れる、市川の人間性をあげてみます。
・思いやりのある優しさ
・おもしろい(山田にとっては)
・頼りがいがある(意外と)
それぞれ、根拠となるエピソードを紹介します。
思いやりのある優しさ
・文化祭準備でクラスの女子の失態をあえて自分がかぶる。
・クラス発表で泣いてる山田を見せまいと、自分の奇行でみなの注意を引きつける。
・雨でずぶ濡れになりながら山田の忘れ物を届ける。
おもしろい(山田にとっては)
・先輩にしつこく絡まれている山田を破天荒な行動で助ける。(オチまでつけて)
・山田のボケをやさしくツッコむ。
頼りがいがある(意外と)
・なぜかひと手間かかるお菓子が好きな山田を全力でサポート。
・違反行為した山田の職員室呼び出しにさりげなく同行し、教師を詭弁で言いくるめる。
・パピコの好みで「変化を恐れるタイプ」と少し煽られ、漢気を見せる。
このように、序盤では限りなく自己肯定感の低い陰気なコミュ障ぶりを振りまいていた彼ですが、実はいくつもイケメン要素をもっている、“隠れチート”なキャラだったのです。
しかも、山田と関わるにつれて経験をつむことで、自信をつけみるみるイケ散らかすようすが、見ていて清々しいほどに。
表現はまだまだ不器用ながらも、山田はもちろんほかのクラスメイトにも、同じように思いやりの気持ちで行動できる誠実さと優しさ、ここぞというときの思いきりのある漢気が、伝わる相手には伝わるようですね。
なにより、市川の行動原理の大半は「山田が好き」からなので、おのずと「自分をよく見てくれている」と彼女の心を高確率でヒットし続ける効果があるみたいですね。
図書室での関りからはじまり距離が縮まった2人ですが、山田と市川はどの場面でそれぞれ「好き」となったのでしょうか?
よーく見ていると、あきらかに行動が変わった瞬間があります。
【僕の心のヤバイやつ】山田はいつから市川を好きになったの?
まず、山田はいつ頃から市川を好きになったのでしょうか?
山田は(市川も)今まで恋愛経験はありません。
お互いに好き(両片思い)だけど、相手に気持ちをどう伝えればいいのか不安でいっぱいなのです。
見ていてじれったい様子がほほえましくもあり、たまに不可抗力で「いやっいやっやりすぎでしょ」とおどろくほど積極的な行動に出る場面もあります。(*ラッキースケベという)
僕ヤバが描く山田の心理描写
ぎこちなくもイチャイチャぶりが見ていてニヤけてきますが、作中では気持ちの変化とともに彼らの表情や行動が変わっていくようすが、うまく心理描写されています。
一番わかりやすいのは、山田が市川に嫉妬する場面でしょうかw
山田の市川への恋心の変化
ここからは山田の市川への気持ちが変わっていくのがよく分かるシーンを、①~⑤の段階的に並べていきます。
ひとまず「好き」という定義を“Like”と”Love”に分けて考えていきます。
とはいえ中学生の2人なので、大人の恋愛観をそのまま持ち出すのはどうかとも思いますが、目安として好きの度合いを「好き度」として、山田の反応から決めていきます。
意味合いとしては、「好き度①:Like(好き)」<「好き度⑤:Love(愛してる)」とします。
山田の恋愛感情の段階(好き度) シーン別
好き度①興味(気になる男子)
・図書室での秘密の共有(1話)
・ナンパ救出自転車投げ事件(1話)
・文化祭準備の「山田家之墓」事件(2話)
好き度②好きかも・・・
・市川からのはじめての絵のプレゼント(3話)
・体育の鼻血事件後の図書室ポケットティッシュ作戦(3話)
・自転車で二人乗り下校&パピコシェアイベント(4話)
好き度③大好き!
・相合傘がしたい&チョコミントにかけた“大好き”(5話)
・職業見学帰りのエレベーターで密着(5話)
・職業見学後の失敗からのサプライスミルクティー(6話)
・マジキモイは「もう言えない♪」(7話)
好き度④恋人になりたい/大事なひと
・三者面談で市川母に興味津々(8話)
・風邪でダウンの市川をやさしく介抱(8話)
・「嫌いにならないで」涙からの猛アタック&イブの約束(9話)
好き度⑤MAX(告白待ち♪)
・イブデート~初詣(市川家族にご挨拶)
要所要所で市川からのドキッとするアプローチに、山田はどんどん市川を意識し始めます。
当の市川本人は、狙ってでもなんでもなく、ただ純粋な思いやりからの言動なのですが。
これは効きますよね~~w
山田は市川に嫉妬する
やがて山田は市川がほかの女の子と仲良くしようものなら、「人殺しの目」やネチネチ嫌味を言ってあからさまに嫉妬するまでに。
アニメでは7話・8話・9話とそれぞれ山田が市川に嫉妬するシーンが描かれています。
なんなん?山田かわいすぎやろ~てなります。
市川の山田への気持ちの変化
つぎに市川の山田への気持ちが変わっていくのが分かるシーンを段階的に並べていきます。
市川の場合、作中ではっきりと自分の口で「好き」だと確信している場面がありますので、間違いありません。
その場面とは、3話での山田が鼻血をだして保健室へ運ばれてから市川も後を追って、忍び込んだシーンです。
山田が自分の不注意でモデルの仕事に穴を開けてしまったことに、悔し涙を浮かべる姿を見て、同じく涙を流し山田への想いを明確にさせた瞬間です。
市川の恋愛感情の段階(好き度) シーン別
好き度①殺人対象~気になる
・図書室での2人の秘密(1話)
・山田にほかの男子が近づくとモヤモヤする(2話)
好き度②好き、でも確信持てない
・保健室へ忍び込み涙する(3話)
・風邪でダウン、お見舞いに来た山田を自宅へ招く(8話)
・夢に山田が登場(9話)
好き度③100%がんばらなきゃ山田に迷惑がかかる!
・山田を無視できない(9話)
・山田はだれにも渡さない(11話)
最初は「殺す」とか言ってヤバイムーブ出してた市川が、山田を好きになったのは早かったですね。
基本男って単純ですからねw
「よく目が合う」=好きなのか!?ってくらい、チョロい・・・
さいごにこれだけ言わせて・・・
冒頭で、山田が市川を好きになったシーンは6話だと言いました。
と言いつつも、個人的には山田が市川への気持ちを明確にしたのは、
5話で描かれたチョコミントのアイスを市川に渡した後、別れ際に「大好き!」とはっきり口にしたシーンなのでは?
と思うところがあります。
ただ、前後の2人の会話の流れから、このときの「大好き」とは、あくまでチョコミントアイスの事であって、市川のことではないというのが、解釈一致でおそらく正解なのでしょう。
でも、もしそれまでのレインコートのくだりからの、山田があふれる気持ちを伝えたくて、“チョコミントが好き”にかけて、「(市川が)大好き!」ならば、なんかドラマティックで青春っぽいやんて思うのですが。
どうでしょうか?クサいですか・・・
ちなみにパピコは大好きですがチョコミントは苦手です。
まとめ:【僕の心のヤバイやつ】山田はいつから市川を好きになったの?どのシーン(何話)なのかを解説!(考察)
今回は、山田はいつから市川を好きになったの?や市川のどこが好きになったの?きっかけはなに?について、アニメ(1期)で描かれた2人のシーンをもとに考察し、くわしく解説してみました。
・6話の駅のホームでミルクティーを手渡されたとき
・市川の実は誠実で優しい人柄を知り、価値観や感性に共通点を見つけたから
・自分のことをよく見て分かってくれているという安心感
この作品は基本、市川視点で彼の心の声(モノローグ)で状況が解説されながら物語が進んでいきます。
そのため、市川以外のキャラ視点で語られることはありません。
ですが、その分どのキャラも心情に合わせて表情の変化が丁寧に描き分けられ、喜怒哀楽を読み取りやすくなっています。
とくに山田は感情をあからさまに表情に出すのでわかりやすいですね!市川がニブいだけなんですが。
なかなか先に進まない2人のやりとりを見守りながら、ニヤニヤしてツッコんで外野で楽しみましょう♪