連日ニュースで報道がされているあおり(煽り)運転が原因による痛ましい交通事故ですが、世の中の自動車を運転するドライバーは、運転する以上、自分が同じ目に合わないとは限りませんよね。自分の身を守るためのなにか打てる手はないのでしょうか?
自分が煽る行為をすることは論外ですが、不幸にもあおられる(煽られる)目にあってしまった場合を想定しておくことも大事なことですからね。とにかくすぐできることをまとめてみましたのでご紹介します。
ドライブレコーダーを設置する
みなさんは自動車を運転していて後続車からあおられたり(煽られたり)、無理な割込みをされてヒヤッとした経験はありませんか?
それが原因で不幸にも自分が事故を起こしてしまったり、なにかトラブルに巻き込まれてしまったなど、思い出したくもない経験をされた人もいるかもしれません。
今はまだ幸い、そんな目に合ってない人もいつ起こるかわかりませんね。
自分の身を守るお守り替わりとしてドライブレコーダーをマイカーに取り付ける人が今増えているんです。
マイカーの後ろガラス(リアガラス)もしくは前ガラス(フロントガラス)の車内側にドライブレコーダーを取り付ける事があおり(煽り)運転の被害への有効な対策の一つです。
ではいったいどうしてドライブレコーダーが有効なんでしょうか?
まず一つに、これはもし加害者や被害者になったとして裁判沙汰になった場合、過失割合を決めるときやあおられた(煽られた)という決定的な証拠が必要となるためです。
みなさんご存知のように、警察は民事事件の場合では間に入ってくれません。いわゆる当事者同士で話をつけてくださいねということのようです。何を話すの?安心してください。そのために自動車保険(損害保険会社)があります。
その際、画像(音声があれば尚良し)として決定的記録があるのとないのとでは判決が大きく変わることもあるからです。
もう一つに、あおり(煽り)運転への抑止効果が期待できるからです。
後続車が前方車に対して煽り運転をしようと近づいてきても、前方車のリアガラスにドライブレコーダーらしきものが設置されていると分かれば、自分の挑発運転が映像として保存されてしまうことを恐れて容易に挑発はしてきません。
前方からの急なブレーキによる走行妨害も前方車のバックミラーでフロントガラスにドライブレコーダーらしきものが設置されていると確認できれば、容易に仕掛けてこないみたいです。心理的に抑止効果が働いているんですね。
これらの理由からドライブレコーダーはあおり(煽り)運転からの自己防衛の意味合いとして充分に有効な危機管理対策と言えるのです。
実際に今、ドライブレコーダー製造元では出荷台数が右肩上がりで伸びており、自動車用品販売店ではドライブレコーダーが飛ぶように売れているそうです。下の表のように昨年(2017年)から半年でもうすでに昨年の総販売台数の倍が売れています。
ドライブレコーダー販売台数(全国)
2018年度(上半期) 1,651,075台
2017年度同時期 848,252台
2016年度同時期 652,626台
JEITA電子情報技術産業協会調べ
あおり(煽り)運転をされて交通事故を起こした場合、あおり(煽り)運転をされたと警察に相談しても、物的証拠がなければ立件されるのは難しいでしょう。
今や犯罪も巧妙です。カッとなって衝動的にあおり(煽り)運転を行うばかりではなく、慰謝料などの賠償金を狙ってあおり(煽り)運転をしてわざと事故を起こそうとする、いわゆる当たり屋的な犯行の場合もあります。
そういった許されざる犯行に対抗する手段としてもドライブレコーダーに保存されている映像は決定的証拠として非常に有効なのです。
あおり(煽り)運転をされても泣き寝入りする羽目になんてことにならないためにも、みなさんも早いうちに車内にドライブレコーダーを設置しておきましょう!
あおり(煽り)運転をされたときの対処法
もし自分自身があおり(煽り)運転のターゲットにされてしまった場合、ドライブレコーダー以外にどのような対策があるでしょうか。
冷静に対応し不慮の事故を起こさないための対処法として2つご紹介します。
道を素直に譲って追い越してもらう
誰でも急いでいるときほど体感速度は遅く感じるものです。たとえ前方車が安全に法定速度くらいで走行していても、そんな時ってわざと後方からもっと飛ばせと言わんばかりに車間距離を詰めるドライバーは実際多いと思います。確かにイライラしてしまう心理も理解できますが、だからといってあおる(煽る)行為が認められることはありません。
ですが、ここはお互いさまの気持ちでしつこくあおって(煽って)くるようなら、さっさと道を譲って先に行ってもらえばあおり(煽り)運転をしていた車もいなくなります。私も経験ありますが、そこで意地になって絶対道を譲らないとか、わざと急ブレーキをかけるなんて子供じみたことをして、追突でもされて、もらい事故なんてことになっても誰も得しませんしね。
後ろは気にせず運転に集中する
道を譲りたくてもカーブの多い道など道路事情によっては難しいケースもあります。そういった場合は気にせず自分の運転に集中しましょう。どうしても怖くなったら迷わず路肩に車を止めてやり過ごしましょう。
あおり(煽り)運転を気にしてスピードを上げて意識を後ろの車ばかりに集中してしまうと、一番注意すべき前方の安全確認がおろそかになってしまいます。
あおり(煽り)運転の影響を受けて自分の運転に集中できなくなってしまうと、事故につながりやすく最悪の場合、自分が加害者となってしまうことも考えられます。
道路事情によってはたとえあおり(煽り)運転をされていても後ろは気にせずに、一回深呼吸でもして冷静になって自分の運転に集中しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ここ数年のうちにドライブレコーダーも種類が豊富でお値段も非常に手頃なものが各メーカーから出ていて安い物は数千円から手に入ります。
まさに、もしものときの保険ですよね。
それからドライブレコーダーは事故への備えとして確かに有効ですが、同じく運転する私たちドライバーの心構えも同じくらい重要です。
あおり(煽り)運転はたとえどんな理由であってもするほうが絶対的に悪いのですが、被害者にもその行為を誘発する原因はなかったのか検証することも大事ではないでしょうか。
誤解しないでいただきたいのですが、擁護するわけではありませんが急いでいるドライバーにもいろいろな事情はあります。あおり(煽り)とまではいかなくても、道を譲ってほしいのか車間を詰めてくるドライバーも少なからず見かけます。状況をみて可能ならば道を譲るという行為が未然に無用な事故を防ぐ対策ではないでしょうか。
こちらは法定速度で走っているのだからといって、いつまでもマイペースに前方で走行していると、いらない挑発を招く恐れもあることをご注意。
一般運転はレースではないので勝った負けたではありません。理由を考えることであおり(煽り)運転をするドライバーへの対策も考えられるので、今一度みなさん自身の状況も振り返ってみてはいかがでしょうか?