今回は転スラに登場するキャラで、「竜種」と呼ばれる存在についてくわしく解説していきます。
竜種のひとり、暴風竜ヴェルドラは当作の重要な登場人物です。
彼には竜種の兄姉が3体います。厳密には血のつながった家族ではありませんが、彼らはみな姉や弟のように思っています。
ヴェルドラ以外の竜種は物語の序盤には登場しませんし詳細も中盤以降まで不明ですが、それぞれにエピソードがありいずれも物語に大きく関わってくる存在となります。
そして、ヴェルドラたち竜種と最も深い因縁をもつ人物が魔王ミリム・ナーヴァで、彼女と最古の竜種との関係がリムルの魔王覚醒に大きく関わってくることになります。
【転スラ】竜種とは
「転スラ」のこの世界では、竜種はヴェルドラを含め4体しか存在せず、全種族のなかで最高位であり、世界でもっとも強力な魔物の種族と言われています。
彼らは聖魔霊の最上位であり、聖属性と魔属性の両方を持ちます。
最古の竜種はこの世界を創造した神に近い存在と考えられています。
竜種というだけに、本来はヴェルドラのように巨大な竜の姿をしており、圧倒的な魔素量により超強力な攻撃と防御力で強さもけた違いです。
また、存在としては精神生命体であることから、エネルギーとなる魔素がなくなれば死亡(消滅)することはありますが、何度も復活できるので、ある意味不滅。
人間ではまず太刀打ちできず、存在自体が天災級(カタストロフ)に分類されているほどです。
また、彼らは人間の姿にもなれ、ある者は人間世界に溶け込み本性を隠して暮らしている者もいます。
人間形態はエネルギー効率と持久力に優れているようで、うまくコントロールしているようですが、強さはそのままなので、同種以外との戦いとなるとまず負けることはありません。
ちなみに、作中で竜種の一体であるヴェルダナーヴァは、あることから魔素がなくなったことで力を失い死亡したとあります。
おそらく復活できるはずですが、これについては謎でのちに明らかにされるでしょう。
竜種の特徴
竜種は子を持つことをタブーとしており、その理由はヴェルダナーヴァが子を持ったことで力が衰えたからです。
今から数千年前、ヴェルダナーヴァは人間である勇者ルドラの妹・ルシアと恋に落ち、一人娘をもうけました。
さらに、娘のために一匹の子竜を生み出し持っていた魔素を使い果たします。
その結果、子供に力の大半が流れたことで彼は人間と変わらない存在になりました。
これは魔物特有の特性で、魔物が子を成すと自身の力(魔素)が子へ受け継がれ、持っている力を失うというもの。
リムルの名付けのときと同じ原理のようなものでしょうか。
その後、妻と子をもったヴェルダナーヴァは、竜ではなく人間として生きるために名を“ヴェルダ・ナーヴァ”と改名し、しあわせに暮らしていましたが、しばらくして人間たちの争いに巻き込まれ、不幸にも子供を残し妻とともに亡くなってしまいます。
この残された一人娘がミリム・ナーヴァです。
両親を殺され、唯一の友である子竜も人間の手によって失い、怒りで我を忘れたミリムは覚醒します。
覚醒し竜種本来の力を顕現させたミリムは、仇である人間たちを根絶やしにし、自身は魔王へと進化します。
これが「竜皇女」の伝説となり語り継がれていたのでした。
話を戻すと、このヴェルダナーヴァの出来事が竜種が子を持つことを禁じる理由となったのです。
【転スラ】竜種の強さについて
竜種の強さを見ていきましょう。
先ほどのとおり、竜種は精神生命体であることから不老不滅であり、何度も復活が可能です。
彼らは保有する規格外の魔素量から攻撃力や耐久性に優れ、さらに究極能力(アルティメットスキル)をもつため、物理攻撃はまず効きませんし、あらゆる防御結界も打ち破るほどの高い攻撃力を持ちます。
魔法耐性もほぼ無効化できるので、ほぼ無敵と言えるでしょう。
たとえ魔王や勇者クラスの存在であっても倒すのは困難でしょう。
とりわけ、竜種の持つ特有の「時間に影響を与える」という能力は、もはやチートスキルも同然、まさに神業です。
序盤でヴェルドラが数千年前の勇者との戦闘で無限牢獄で封印されていましたが、あれは倒すことが無理だったためやむなく閉じ込めるという手段を講じるほかなかったようです。
当時、ヴェルドラにも油断があったようですし・・・
なので、倒したというと少し疑問が残ります。
第一、消滅しても復活再生できますしw
【転スラ】竜種4体を解説!
最強種族である竜種4体は、それぞれ独自の驚異的な能力を持っています。
竜種の4体は、血縁関係はないものの兄弟のような関係にあります。
ヴェルドラは次男(末っ子)で、子供の頃は姉である竜種2人に育てられました。
彼いわく、愛情という名の厳しいしつけを受けたため、今でも姉に対して苦手意識があり、適当な理由をつけて逃げ回っています。
ほんと人間みたいですねw
作中では後半、5体目の竜種(?)も登場しますが、誕生時はヴェルドラも下の兄弟ができたとまんざらでもないようすでした。
以下が竜種4体の兄弟(兄弟のような関係)です。
長男:ヴェルダナーヴァ(星王竜=最古の竜種/世界の創造主)
長女:ヴェルザード(白氷竜)
次女:ヴェルグリンド(灼熱竜)
次男:ヴェルドラ(暴風竜)
ちなみに長く生きるほど強いのが竜種の特徴のようで、このなかではヴェルドラが一番弱いことになります。
ここからは、それぞれの個性豊かな竜種を紹介していきます。
「星王竜」ヴェルダナーヴァ
竜種4兄弟の長男で世界の創造主である星王竜ヴェルダナーヴァは、多くの種族を生み出し、長い間この世界を見守る存在でした。
彼は最古の魔王のひとり「原初の赤:ギィ・クリムゾン」にも勝る力を持ち、世界最強とされていました。
しかし、人間の娘ルシアとの間に生まれたミリム(魔王ミリム・ナーヴァ)にほとんどの力を与え、人間同様の存在となり自らは姿を消しました。
「白氷竜」ヴェルザード
竜種の長女であり、現在は魔王ギィ・クリムゾンのパートナーである白氷竜ヴェルザードは氷を司る竜種です。
「白氷竜」や「氷の女帝」という二つ名で呼ばれ、人間の姿では色白で白い髪と蒼い瞳が美しい美女です。
その名のとおり、氷を操る攻撃のほか、あらゆる現象を停止させることができる「停止」の能力を持ち、世界中の時間の流れも自在に止めることが可能です。
ヴェルザード自身は時間停止中でも自由に動けるので、戦闘では無双状態となります。
時間に干渉するような能力を持っていなければこれを防ぐことは不可能で、まず敵は詰みとなります。
ギィの居城に一緒にいますが、彼女の膨大な魔素放出により北の大陸は凍りつき、人間はおろか生物が生存できない極寒の環境に変わりました。
城がある北の大陸全土を彼女が氷土に変えてしまったため、ギィの領土は配下である悪魔族数百名しかいません。
彼女はヴェルダナーヴァの次に生まれた竜種で、ヴェルドラの上の姉であり、彼が子供の頃から世話をしてきました。
当時好き勝手に暴れまわっていたヴェルドラをしつけと称してとても厳しく教育(?)していたようで、ヴェルドラが恐怖でトラウマになるほどだったよう。
彼女は弟への愛情からと思っているようですが、「停止」の力で強制的におとなしくさせ、ほとんど虐待まがいのかわいがりだったようでヴェルドラは今でも姉に頭が上がりません。
姉本人はとても手を焼いたとほほえましく回想するエピソードが描かれています。
また、彼女はパートナーのギィに想いを寄せており、依存にも似た嫉妬深い一面を持っています。
最強種だけに真の地雷系女子といったところですね。
「灼熱竜」ヴェルグリンド
竜種の次女であり、現在は東の帝国皇帝ルドラに仕え、また彼の恋人でもある灼熱竜ヴェルグリンド。
「灼熱竜」の名のとおり超高速と炎の攻撃で敵を圧倒する力を持ちますが、人間の姿では、グリンドという名の蒼い髪のクール系美女です。
彼女の能力は、姉ヴェルザードの「停止」に反して「加速」です。
彼女の「灼熱吐息(バーニングブレス)」はすべてのものを一瞬で焼き尽くす豪快な大技で、それを緻密なコントロールと最速で放つ一撃を防げる者はそういません。
また強大な火柱を何本も発生させ檻(おり)のように敵を封じ込める技も。
彼女の「加速」の能力は、物質に作用するだけでなく、時間など概念にも作用し時を加速することも可能です。
保有する魔素量は、竜種4体のなかで最も少ないですが、他をしのぐ卓越した魔素コントロールで、姉ヴェルザードや弟ヴェルドラと肩を並べる強さを持っています。
いわゆるパワータイプとテクニックタイプの違いですね。
ルドラとの出会いは、姉ヴェルザードに付いて北の大陸に住むギィとルドラとの戦闘を何度も観戦したことがきっかけ。
ギィには姉が付いているのに対し、ルドラにはサポートがいないことに不公平でかわいそうと思ったことから、ルドラ側に付くことにしたのだそう。
ヴェルドラとの関係は、姉ヴェルザードが超スパルタなのに対し、ヴェルグリンドは放任主義だったとか。
ただし、しつけるときは優しく恐怖を与えるというスタイルで、ヴェルドラにしてみればどちらも大差なく、恐い姉2人といった感じ。
ルドラに対しての一途な想いは、数千年の時を越えても変わらず、もはや執着に似た愛情。
「暴風竜」ヴェルドラ
竜種の次男で末っ子となる暴風竜ヴェルドラは、「暴風竜」の名のとおり漏れ出すほどの膨大な魔素を使い暴れまわる、まさにほかに敵なしの、人間も含め他種族にとっては甚大な災害をもたらす災厄竜です。
しかし、物語序盤ではかつて勇者との戦いの末に、ジュラの大森林にある洞窟に「無限牢獄」で封印されてしまいます。
そこで転生しスライムとなったリムルと出会い、取り込まれ無限牢獄から解放されることになります。
ここからヴェルドラにとってリムルが最初の友(ズッ友)となり、リムルの精神世界でともに成長していくことに。
その後、リムルが魔王へ覚醒進化したことで、ついに顕現する運びに!
人間の姿の彼は、金髪で色黒、ムキムキマッチョのワイルド系イケメンとなりました。
ただし、性格は変わらず豪快で場の空気を読むなんて論外な我が道を行くタイプ。
たびたびリムルにたしなめられながら、愛読書の聖典(マンガ)を読みふけっているざんねんガイ。
われ最強!と豪語しながらも、ただこの世で最も苦手な2人の姉とは願わくば距離を置きたいヘタレな一面も。
姉には全戦全敗なんだとかw
とはいえ、リムルと魂でつながっていることから、リムルの覚醒進化とともにヴェルドラも力を増していき、のちに姉と互角に渡り合えるほどまでになっていきます。
【転スラ】竜種と関係するキャラ
竜種の4体と深い関りのあるキャラが作中では登場します。
ミリム・ナーヴァ
父:星王竜ヴェルダナーヴァと母:ルシア(勇者ルドラの妹)の子、ミリム・ナーヴァ。
ミリムは竜と人間のハーフ「竜魔人(ドラゴノイド)」という竜の血を半分引く種族です。
生まれながら父ヴェルダナーヴァの力と子竜「ガイア」が与えられました。
「ガイア」は彼女の大切なペットであり、両親の死後は唯一の家族でした。
ミリムはサロメに育てられ、両親の顔を知らずに成長しました。
リムル=テンペスト
リムルは暴風竜ヴェルドラにとって相棒です。
この世界でともに成長してきた大事な仲間で、お互いがかけがえのない存在だと認識しています。
作中でヴェルドラがピンチに陥った際は、普段は温厚なリムルが我を忘れて感情をあらわにする場面があるほどです。
姉ヴェルグリンドとの戦闘で、リムルは更なる覚醒を果たし、竜種(のようなもの)「竜魔粘性星神体(アルティメットスライム)」に進化します。
このことで、一説では星王竜ヴェルダナーヴァの生まれ変わりがリムルなのではという考察もされています。
また、リムルはミリムとも「マブダチ」な関係で、気の置けない仲となっています。
彼のアルティメットスキルは「懐柔之王(ヒトタラシ)」なのではという考察もw
リムルと関りをもつと誰しもが彼の協力者となるみたいな・・・常時発動系!?
地帝竜ヴェルガイア
地帝竜ヴェルガイアはもとはミリムの父ヴェルダナーヴァが作った子竜「ガイア」です。
かつて支配しようと狙ってきた他種族に殺されたあと、怒りで覚醒したミリムのギフトを受け復活したものの、魂のないカオスドラゴンとなってしまったため、ミリムの手で封印されていました。
のちに、ミリムとリムルによって再度復活し、ヴェルガイアと名付けされたことで5体目の竜種として生まれ変わります。
その後はミリムと再び家族同然のペットとして、暮らすことになります。
まとめ:【転スラ】竜種4体を解説!ヴェルドラも恐れる最強兄姉たち
今回は転スラに登場する竜種と呼ばれる4体について解説してきました。
この世界の最強種であり、不滅の存在の竜種。
その気になれば世界を支配するのも容易な気もしますが、みな個性的で愛や友情のために生きているのがなんともおもしろいですね。
それとも強すぎる力を持つが故なのでしょうか?
彼らの活躍が気になるかたはぜひ原作で確認してみてくださいね。