今回は無職転生に登場するヒロインのひとり、シルフィ(シルフィエット)についてまとめてみます。
シルフィは、当作品で主人公ルーデウスと2番目に出会うヒロインです。
ルーデウスと同じく、彼女もフィットア領転移事件の被害者で、ルーデウスと再会するまで波乱の人生を送ってきました。
今回はシルフィの幼少期からルーデウスと再会、そして結婚(出産)に至るまでをネタバレでたどっていきます。
*この記事はネタバレを含む内容がありますので、気になるかたはご注意を!
シルフィってどんなキャラ?
シルフィはブエナ村に住むクォーターエルフ(1/4混血)の少女。
いわゆる純粋な人族やエルフ族ではなく、両親がエルフ(長耳族)と獣族の混血児です。
そのため見た目も、エルフの特徴である長く尖った耳やスリムで中性的な体型をしています。
また、緑色の短髪をしたボーイッシュな見た目で美少年のように見えますが、れっきとした女の子です。
さらに物語の中盤以降では、非常に高い女子力をもった可憐で美しいレディに成長していきます。
そんなシルフィですが、幼少期は見た目のコンプレックスから性格は控えめ。
自分を出すのが苦手で、いつもうつむき加減のおとなしい子でした。
大人になったシルフィはエルフの血を継いでいるせいか、寿命が長く人族のように年齢を重ねても見た目にあまり変化がありません。
ちなみに物語の終盤では、ルーデウスは70歳を超え見た目も老人になっていますが、同年代のシルフィは40歳くらいの見た目なんですよね。
シルフィとルーデウスとの出会い
シルフィは、ルーデウスとの出会いをきっかけに、徐々に運命の歯車が変わり始め、明るくかわいいレディへと変化していきます。
幼少期のシルフィは非常にかわいらしいキャラですが、生まれつき髪の色が原因で、村では同世代の子どもたちからいじめられていました。
緑色の髪の毛は、この世界では伝承として忌み嫌われるスペルド族の主な特徴として例えられる外見だったからです。
スペルド族とは・・・
スペルド族とは悪魔の末裔として昔から恐れられる存在として語られている存在です。
作中ではルイジェルド・スペルディアがそうで、遭遇すれば必ず殺される(デッドエンド)という異名まであります。
ちなみにシルフィはスペルド族とは何の関係もなく、両親にも因果関係はありませんが、のちに明らかになるラプラス因子が影響しています。
ラプラス因子とは・・・
大昔に世界を恐怖に陥れたという魔神ラプラスが、戦いに敗れ滅びる寸前に復活することを目的に、自分の魔力の因子(遺伝子情報)を世界中にばらまいたという言い伝えがあり、その因子を生まれつき持った子はシルフィのようにめずらしい特徴を持っているのです。
あるとき、いつものように村でいじめられていたシルフィは、偶然通りがかったルーデウスに助けてもらいます。
そこから2人は打ち解け仲良くなり、シルフィはだんだんと、ルーデウスに友達以上の好意を寄せるように。
ルディ大失態!シルフィは女の子だった!?
当時のルーデウスは、シルフィのボーイッシュな見た目や服装から、男の子だと勘違いし接していました。
いつものように2人で遊んでいたところ、急な雨に遭い急いで帰宅。
びしょ濡れの2人は一緒にお風呂に入ることになります。
ところが、なかなか服を脱ごうとしないシルフィ。
不思議に思いながらも見かねたルーデウスは、ふざけて嫌がるシルフィを無理やり全裸にしたのです。
突然素っ裸にされルーデウスに見られてしまったシルフィは、大声を上げその場にうずくまり泣きだします。
ルーデウスも予想だにしなかった事実におどろき、やってしまったことを後悔しますが、これがきっかけでシルフィが女の子であることを知ったのでした。
その後、父・パウロがルーデウスを優しく諭し、男らしくシルフィに謝ったことで2人は無事仲直りし、今までどおりの関係に。
それからは、水聖級魔術をすでに身につけていたルーデウスから魔術を教わり、もともと素質も高かったようで、この世界では珍しい無詠唱魔術を使えるまでになったシルフィ。
とくにルーデウスも使えない回復魔術が得意です。
シルフィのルーデウスへの恋心
外見は同年代ながら中身は転生前のままで、ろくに恋愛経験もない「元ニートの男」のルーデウスと、そんなルーデウスにひそかに好意を寄せるシルフィ。
この頃のシルフィは、もう村でいじめられることもなくなり、つねに2人で楽しく過ごしていたせいか、無意識に共依存ぶりが目立ちはじめ、ひそかにお互いの両親は2人を心配し始めていました。
当の本人たちはそんなことなど知る由もなく、当たり前のようにルーデウスはシルフィと2人で一緒に魔法大学へ進みたいと、父パウロに進学相談をします。
ちなみにアニメではカットされていますが、原作ではこのままではお互いのためにならないと2人の父親が話し合い、2人を成長させるためにしばらく引き離す算段をする場面があります。
ルーデウスとの突然の別れ
突然やってきた別れに、最初はルーデウスなしではやっていけないと泣きじゃくるシルフィでしたが、周りの大人たちの説得もありなんとか前に進む決断をします。
シルフィは、ルーデウスの母・ゼニスや侍女・リーリャから勉強を学び、いろいろな礼儀作法や家事など花嫁修業に励みます。
一方、父パウロから半ば強引に家から追い出され、シルフィと引き離されたルーデウスは、親戚筋のボレアス家に令嬢(エリス)の家庭教師として居候することに。
しばらくして生活も落ち着いた頃、突然空から光の柱が落ち、爆風とともに光が領地すべてを飲み込んでいきます。
この原因不明の魔力災害でフィットア領全域が消失。
また多くの死傷者を出し、一部の領民は世界中のあらゆる場所に転移させられ、行方不明となってしまいます。
その後、この惨事は”フィットア領転移事件”と呼ばれ世界中を震撼させました。
巻き込まれたシルフィ
魔力災害後、気が付くとシルフィはひとり、アスラ王国王都アルスのはるか上空に転移していました。
おそらく、普通の人間ならそのまま地面に落下して即死という絶体絶命の状況!
彼女は必死にもがきながら、魔術を行使してなんとか落下を食い止めようとしますが、みるみる地面が近づいてきます。
「もうだめか!」とあきらめかけた瞬間。
最後にくりだした高威力の風魔術で、なんとか落下速度を弱めることができ、ギリギリ一命をとりとめました。
シルフィは転移事件でフィッツに
幸い、シルフィは死を免れましたが、極限状態となった影響で魔力が枯渇してしまい意識を失います。
そのときのショックで、緑色だった髪は真っ白になるほど。
さらに一時的に記憶喪失となってしまいます。
落下の際に、このとき偶然にもシルフィが放った一撃が、王宮庭に出没した魔物に直撃。
地上で魔物に襲われていた第二王女アリエルを助けるかたちとなったのでした。
これがきっかけで、記憶を失っていたシルフィはアリエル王女に身柄を保護され、のちに王女専属護衛(守護術師)となります。
意識が戻ると、その後のシルフィは素性を隠すためサングラスをかけ男装し、名前をフィッツと変え、表向きは男として振る舞うようになります。
王女アリエルは、災害被害者で身寄りもわからないシルフィの境遇を不憫に思い、命の恩人でもあることから、後見人代わりに陰ながら色々と彼女の助力につとめ、お互い信頼し合う仲に。
一方、王宮内では王位継承権をめぐり、アリエル王女を暗殺しようとする魔の手が忍び寄ります。
王位第1候補の兄がアリエルの寝室に刺客を差し向けたのです。
その夜、たまたま寝室でアリエルと寝ていたフィッツ(シルフィ)が気付き、刺客をねじ伏せます。
これを機に、アリエルは身の安全のためフィッツとルーク、そして少数の護衛とともに王宮から脱出。
迫る追手から命からがら逃げのびて隣国ラノア王国へ亡命し、一時身を隠すため留学という形でラノア魔法大学に潜伏することに。
フィッツらは王女アリエルの護衛と身の回りのお世話係として、一緒に学生になりすますことになります。
フィッツという新たな人格となって、有能な護衛として王女のそばに仕えるシルフィ。
のちにシルフィは知ることになりますが、転移事件で両親は死亡、頼りのルーデウスも消息不明。
当時ボレアス家にいたルーデウスは、エリスとともに魔大陸に転移させられていましたが、シルフィは知るわけもなく。
ましてや一時的に記憶喪失にもなっていました。(ラノア王国へ逃亡時にシルフィは記憶を取り戻しています)
今となっては王女同様自分の身も危険で、ヒロインながら幼少期から不遇の、つくづくかわいそうなキャラです。
シルフィ運命の再会!ルーデウスとのなれそめネタバレ
数年経ち、やがてシルフィにも幸せがおとずれます。
偶然にもここ魔法大学で、ルーデウスと運命の再会を果たすことに!
ここからやっと彼女の正統派ヒロインとしての本領発揮です♪
すでに魔術師として”泥沼”の二つ名で各地で噂になっていたルーデウスが、その腕を見込まれ特別生として魔法大学にやってきます。
無詠唱魔術の使い手として、入学審査に同じ無詠唱の使い手であるフィッツが呼ばれ、そこで数年ぶりの感動の再会が叶ったのでした。
まさに運命の再会!
ところが、感動の再会を待ち望んでいたフィッツに対し、ルーデウスは目の前のフィッツがシルフィであることにまったく気付きません。
転移の影響で髪の色が変わり、男装し素性を隠していたこともあり、新入生のルーデウスからは彼女だとまったく気付いてもらえなかったのです。
フィッツも素性を隠している手前、ルーデウスに自分がシルフィだと打ち明けられない。
学園生活が始まり、ルーデウスに何とか気付いてもらえるように、フィッツは事あるごとに近づき声をかけますが、ルーデウスもまさか目の前の人物がシルフィだとはこれっぽっちも思いません。
鈍すぎるルーデウス・・・
さすがにシルフィは、ひょっとして昔のように好かれていないのではないかと不安になり、怖くて自分から切り出せずにいます。
シルフィにとって歯がゆい日々が続きます。
しばらく月日が流れ、半年ほどたった頃、2人のあまりの進展の無さに、事情を知るアリエルやルークが業を煮やし、シルフィに手を貸すことにします。
ちなみに、このあたりの学園ラブコメぶりの一連のエピソード(再会から正体がバレるまで)は、原作(小説)で8巻9巻、漫画で11巻~16巻に描かれています。
シルフィが愛の告白!ついに正体がルーデウスにバレる
先にいうと、シルフィはある出来事からついにルーデウスに自分の正体を明かし、思いのたけをぶつけることで、はれてルーデウスと結ばれ結婚にまで至ります。
それまでにシルフィは、アリエルらにルーデウスへの気持ちや、幼少期のルーデウスとの思い出話を赤裸々に語っていました。
もちろんお風呂で全部見られてしまったあの体験のことなども。
シルフィのために一肌脱ぐことにしたアリエルの考えた秘策は、「ルーデウスに幼少期のシルフィとの忘れられない思い出の追体験をさせる」というもの。
つまり、幼少期の強烈な記憶と同じシチュエーションが起これば、ルーデウスはデジャブで過去の記憶でシルフィを思い出し、目の前の彼女にきっと気付くはずという作戦でした。
さっそく実行に移すシルフィは、ある目的を口実にうまくルーデウスを森へ連れ出します。
そこへ待ち構えていた仲間が、魔法で雨を降らせ2人をずぶ濡れに。
雨宿りのため洞窟へ逃げ込んだシルフィとルーデウス。
「自分じゃ脱げないから脱がせて」とルーデウスに迫るフィッツ(シルフィ)
ルーデウスにサングラスをとらせ素顔を見せます。
ここでルーデウスは、ついにフィッツがシルフィだと気付きます。
アリエルの策はズバリ的中!!
「えっ!!シルフィ!?」
「うん・・ボクは・・シルフィ・・」
こんな感じでしょうか。
こんなやりとりの後、シルフィは勢いのままルーデウスに長い間伝えたかった想いを口にします。
「昔からずっと好きでした」
シルフィの気持ちに応えるルーデウス。
ここから2人は見つめあい身体を重ねます。
無事にルーデウスは悩みだったEDも完治しこれで一安心。
・・・ではありませんでした。
「やっぱりダメか・・・」と落ち込むルーデウス。
その後、アリエルに事情報告をおこなったところ、ルークから思いもかけないものが・・・
シルフィエット大人になる
ルーデウスと別れアリエルに報告を終えた後、シルフィは秘策を持ってあらためてルーデウスの部屋へ・・・
意を決して、「天国のお父さんお母さん、シルフィエットは今日、大人になります」と。
やや緊張気味にルーデウスの部屋に入ると、シルフィはおもむろにある物を彼に手渡します。
ルディの目覚め!!
シルフィは万が一の時にと、ルークから”ある物”を渡されていたのでした。
それはまさに奇跡の媚薬!
やったぜルディ!さらばED♪
やっと2人は一つに・・・
シルフィにとっては(ルディにとっても)長年の夢が叶った瞬間でしたね♪
シルフィ、ルーデウスと結婚して人妻に。
洞窟での一件から、お互いの気持ちに気付いた2人は結婚の約束をします。
今まで大学では「無言のフィッツ」として、クールな男子と偽って過ごしていたシルフィ。
ここから急速に女の子らしく髪を伸ばしたりファッションに目覚めたり、時にルーデウスにヤキモチを焼くなどかわいらしい一面をのぞかせるようになります。
これでやっとヒロインっぽくなりましたよね、シルフィ♪
思えば幼少期にルーデウスと離れてから、ずっと家事や作法を学んでいたこともあり、今では女子力高めの良妻賢母といった印象のシルフィ。
引き続きアリエル王女の護衛も務めつつ、新居でルーデウスとの幸せな新婚生活を送るように。
シルフィ出産し子供の母に
やがて妊娠が発覚したことで護衛を一旦辞め、娘(ルーシー)を出産します。
ちょうどこの頃、行方不明だったルーデウスの母ゼニスの居場所が分かり、救出に向かうルーデウス。
その後は、新居でルーデウスと娘(ルーシー)、そして母ゼニスと侍女のリーリャにルーデウスの妹(ノルンとアイシャ)たちと同居。
その前に、予想通りというか女たらしの父パウロの正統な血を受け継ぐルーデウスが、いきさつを経て2人目の妻としてロキシーと結婚し、これまた同居。
とどめに3人目の妻として、エリスまでも再会を果たしそのまま結婚。
シルフィも2人を快く受け入れ、ギスギス感ゼロの一夫多妻家族に。
ルーデウス家ではにぎやかな一つ屋根の下生活が始まります。
さらに終盤で、シルフィは2人目の子ども、息子のジークを出産します。
このジークですが、生まれつき母親のシルフィと同じくラプラス因子を継いだ緑色の髪だったので、シルフィはかつての自分と同じくいじめにあうのではと、息子の将来を心配します。
後日談として、ジークは何事もなくすくすく育ち、青年へ成長した頃、あることで一時引きこもりになりますが、結果的にもともと高かった能力を武器に、武人として最終は七大列強の地位にまで昇りつめます。
さすがこの世界の異端児だった2人の息子といったところでしょうか♪
ほかにもルーデウスは、ロキシーとエリスそれぞれとの間に2人ずつ子供をもうけます。
シルフィは本当の幸せを手に入れる!
まさに男の本能むき出しなルーデウスのハーレム計画!
一家の大黒柱となり、公私ともに充実した生活を送るルーデウスは、男盛りが止まりません。
グレイラットの血が騒ぐのか、ほかにもいい関係になる女性が何人も登場します。
原作では、ここから少しSFチックな展開が始まるのですが、長くなるので今回は割愛します。
その後もルーデウスはますます名声を高め、忙しく家を空けがちになっていきます。
さて、当作絶対的ヒロインのシルフィですが、幼少期にルーデウスと出会ってから大きく人生を変えた一人であり、生涯を通して一途にルーデウスに愛をささげた素敵な女性です。
苦労の末、愛する夫と2人の子宝に恵まれ、幸せな人生を送り生涯を終えたようです。
とはいえシルフィはエルフのクオーターなので、人族より長生きするのでずっと先ですが。
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小説『#無職転生』
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— MFブックス編集部 (@MFBooks_Edit) September 9, 2022
シルフィは○○ナ○ー○の孫だった!?
最後に余談ですが、これは原作でのちに明らかになることで、両親のほかにシルフィの血縁者にあたる人物がいます。
シルフィは、人族とエルフ(長耳族)のハーフの父・ロールズと、人族と獣族の奴隷とのハーフの母(名は不明)との間に生まれました。
血縁ある人物とは、父・ロールズの母親です。
つまりシルフィからすると祖母(おばあちゃん)にあたる人ですね。
それがこの人、元「黒狼の牙」のエリナリーゼです!↓
実は、ロールズはエリナリーゼの息子でした。
エリナリーゼは純粋なエルフ(長耳族)なので、こう見えて年齢はゆうに1,000歳を超えてます。
しかし理由あってそのことは誰にも伏せていたようで、エリナリーゼもシルフィと出会ってもまさか自分の孫だとは永らく気付いていなかったようです。
のちに結婚式で明らかになるのですが、このくだりを説明すると長くなるので、くわしくは原作でご確認ください。
エリナリーゼもまた謎の多い人物で、学園編からルーデウスと深く関係してくる重要なキャラです。
こんな彼女ですがルーデウスにとっては義理の祖母となるわけですねw
まとめ:【無職転生】シルフィの再会から結婚までなれそめ~フィッツの正体バレるネタバレも
今回は無職転生に登場するヒロインのひとり、シルフィの幼少期からルーデウスと再会、そして結婚に至るまでをネタバレでたどってみました。
シルフィとルーデウスのなれそめや再会はいつ?、そして結婚生活についてもさらっとご紹介しました。
みなさんも数奇な運命から幸せをつかむまでのシルフィの半生を、ぜひ原作(小説や漫画)やアニメで確認してみてくださいね!
もっと彼女の素敵な魅力が感じられるはずです。