今回は主人公・猫猫(マオマオ)が生まれ育った花街や妓楼「緑青館」と“三姫”と呼ばれる美女についてくわしく解説します。
男どもが悦楽を求めて美女らと豪遊するための歓楽街、それが花街(はなまち)です。
皇帝のため美女が集う後宮とはちがう、こちらもある意味で女性が活躍する場。
そんな花街にある高級妓楼「緑青館(りょくしょうかん)」とそのトップ妓女。
いったいどんな場所でどんな美女たちなのでしょうか?
*この記事ではネタバレを含む内容がありますので、気になる方はご注意を!
花街ってどんなところ?妓楼(ぎろう)とは?
花街とは、大人の男性が妓女とお酒を楽しんだり、いろんな遊びができる社交場があつまる地域のことです。
また、花街のなかにある妓楼(ぎろう)は、遊郭とも呼ばれ、日本では江戸時代に隆盛を誇った吉原遊郭(よしわらゆうかく)がそれにあたります。
妓女にはいろんなタイプがいて、お酒の相手はもちろん、歌や踊りで楽しませる者、碁や将棋などの遊戯相手をする者、ほかにも一緒にお茶や話をするだけの者などさまざま。
もちろん大人の社交場なので、身体を売る妓女たちも大勢います。
まさに現代の新宿歌舞伎町さながらです。
妓女の価値で妓楼の格が決まる!
妓楼に集まる妓女たちは、もともと生活苦から身を落とした者や借金のかたに親から売られた者、ほかにも自分の芸で世に出たい者などさまざまです。
華やかに見えますが、決して甘い世界ではなく、妓女の年齢の多くは10~20代が中心ですが、なかには幼女の頃から下積みとして“禿(かむろ)”という妓女のお世話をする者も。
若いうちにあらゆる芸を身に付けさせ、お金持ちを楽しませ太客をがっちりつかむ妓女を一人でも多く育てることが妓楼の格式を上げます。
さらに美貌も備われば言うことなし。
おおむね30歳くらいをピークに妓女の商品としての価値は下がり、あとは能力があれば経営側にまわる者、落ちぶれて場末で夜な夜な客をひく“夜鷹”と呼ばれる売春婦となる者も。
妓女の宿命
彼女らは、基本花街(妓楼)から出ることはありません。いわば“かごの鳥”状態です。
妓楼主が親代わりとなり、生活の面倒を見る代わりに自身の年季が明けるまで商品(働き手)として、店に奉公しつづけるのです。
一方で、客に気に入られれば「身請け」といって、大金で引き取ってもらい自由の身になれる場合もあります。
しかし、人気妓女だった場合、妓楼主としても飯のタネが減ると困るという理由から、わざと値をつり上げ法外な値段をふっかけ、破談させて邪魔をすることもあるとか。
ちなみに妓女の最悪な末路は、年季があけても身寄りがなければ、生活のために仕方なく安い金で身体を売り続け、やがて病気(性病など)を移されボロボロになって命を落とすこと。
華やかな世界の裏側には深い闇がありそうですね。
最高級妓楼「緑青館」の三大美姫
さて、猫猫の育った「緑青館(りょくしょうかん)」は、花街妓楼の中でも最上級の格式ある老舗(しにせ)妓楼です。
妓楼主のやり手婆は、名前のとおりとにかく金にがめついやり手の店主。
ここにはそんな店主のもとで育った花街屈指の人気妓女トリオがいます。
それが三姫と呼ばれる、梅梅(めいめい)・白鈴(ぱいりん)・女華(じょか)です。
猫猫もこの緑青館でやり手婆のもと、3人に育てられました。
みな、やり手婆には頭が上がりません。
三姫は現代のトップキャバ嬢!?
緑青館のなかでも人気妓女の梅梅・白鈴・女華の3人は、“三姫”と呼ばれ、「一晩で銀が飛ぶ」と言われるほど、彼女らと遊ぶにはかなり覚悟がいります。
さしずめ今でいう人気キャバクラのトップキャバ嬢たちです。
一晩遊ぶ(ご指名)には大金が必要で、お茶をするだけでも大金が飛び回るといわれるほど、ちまたでも有名な妓女。
そのためもっぱらご指名できるのは、高級官僚や豪商、地元の名士といった、いわゆる大店(おおだな)と呼ばれる常連のお金持ちのみ。
ちょっと一杯♪気分の一見さんが気軽に遊べるような妓女たちではないのです。
三姫は時代のアイドル!?
作中では、そんな一目見るだけでも貴重な存在を、猫猫から「紹介する♪」とかんたんに言われた若手武官・李白がいます。
園遊会の簪(かんざし)の一件以降、猫猫から里帰りのため身元引受人になる話を持ちかけられた李白は、「そんなうまい話が!?」と最初はかなり疑ってかかっていました。
しかし、「これを逃せば三姫に出会える機会なんて二度とない」と欲望に負け、まんまと猫猫の策に落ちます。
忠犬・李白がブンブンしっぽを振っている姿が見えるくらい、それぐらい庶民にとってはまさに喉から手が出るほどの貴重なプラチナチケット。
案の定、このあと李白(駄犬)は完全にハマっていくのです・・・w
では、そんな当代きっての魅惑の“三姫”をそれぞれ紹介していきます!
三姫:梅梅(メイメイ)
梅梅は碁、将棋の名手で持ち前の知性で客をとりこにする妓女。
知性の梅梅は猫猫の母替わり
もともと猫猫の実の母である妓女・鳳仙(フォンシェン)の“禿(かむろ)”だったこともあり、碁の名手だった鳳仙や将棋の名手の羅漢の手ほどきを受け、ちまたでも評判の名手となった梅梅。
そんな縁で猫猫にはとくに愛着があり、鳳仙の代わりに猫猫を実の娘のようにかいがいしく世話してきました。
禿時代から鳳仙の客だった羅漢を見てきたこともあり、彼にひそかに想いを寄せるように。
いつかふり向いてもらえる日を待ち望む乙女な一面があります。
梅梅のアニメ声優(CV)は?
梅梅を演じるのは、潘めぐみさん。
代表作
・『ハピネスチャージプリキュア!』白雪ひめ(キュアプリンセス)役
・『【推しの子】』有馬かな役
など
三姫:白鈴(パイリン)
白鈴は舞踏の名手で作中No.1のグラマラスボディの妖艶な妓女。
「色欲の女神」白鈴は母性も負けなし
3人のなかでもっとも妓女らしいと言える色にも芸にも長けたベテラン。
作者から設定「色欲魔」と紹介されるほど無類の男性好きで筋肉フェチ。
なんでも有り余る性欲で、夜では負け戦がないことで有名なのだとかw
実際、猫猫も彼女の男好きは認めています。
一方で強すぎる母性からなのか母乳まで出る特異体質で、赤ん坊だった猫猫もこれで育てられお世話になった恩を感じています。
白鈴もまた、梅梅と同じくいつか絶倫の白馬の王子様が迎えに来てくれるという願望をもつ乙女な一面をもっています。
猫猫が紹介した李白にまんざらでもないようす。
白鈴のアニメ声優(CV)は?
白鈴を演じるのは、小清水亜美さん。
代表作
・『スイートプリキュア♪』北条響/キュアメロディ役
・『リコリス・リコイル』中原ミズキ役
など
三姫:女華(ジョカ)
女華は類まれな学識の高さと美に恵まれた妓女。
クールビューティー女華は誇り高き「高嶺の花」
3人の中で最年少ながら詩歌のセンスはプロをしのぐと言われています。
ちまたでは彼女の会話についていけると科挙(官僚になるための試験)にも合格できると言われるほどの才女。
ただ男を悦ばす妓女ながら根っからの男性嫌いな性格があり、一部の癖にはバツグンの人気があるよう。
同じく色恋に無関心な猫猫に親近感を抱いているのか良き相談相手になっています。
とはいえ、百戦錬磨の妓女テクと持ち前のIQで、的確なアドバイスには定評があるらしい。
女華のアニメ声優(CV)は?
女華を演じるのは、七海ひろきさん。
代表作
・『SHAMAN KING』麻倉葉王役
・『マッシュル-MASHLE-』アビス・レイザー役
など
三姫は猫猫の親代わり
猫猫にとっては3人は親(姉)代わりでもあり、また3人も猫猫を実の娘や妹のように大事に想っているのです。
ある事情で、猫猫は養父・羅門(ルォメン)と親子のように暮らすようになりますが、なぜこの環境で育つことになったかものちのち明かされていきます。
緑青館の隠された謎の女「鳳仙」の正体
作中で、猫猫との身請けを賭けた将棋対決で敗北した羅漢は、緑青館の妓女を一人身請けすることに。
知己でもあった梅梅を身請けすることで話は決まりかけていましたが、当の梅梅はある不安を抱えていました。
それは、羅漢にとって今でも鳳仙への気持ちは変わっていないのかということ。
くわしくはこちら
結果的に梅梅は自身のプライドと愛、そして思いやりのなかで最良の決断をします。
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まとめ:【薬屋のひとりごと】緑青館の三姫(トップ3)を解説!梅梅・白鈴・女華は花街屈指の高級妓女
今回は作中登場する花街や妓楼「緑青館」と“三姫”と呼ばれる美女について解説しました。
梅梅・白鈴・女華の3人の高級妓女は、それぞれ持ち味を生かし緑青館の看板を背負ってます。
のちに彼女らのマル秘テクニック(秘術)は猫猫に伝承され、やがて上級妃へ受け継がれていきます。
国の未来となる世継ぎを残す功績の一翼を担ったと言っても過言ではない、究極の秘技。
できるものなら経験してみたいと切に願わずにはいられませんw
アッ、本音が!
すいません・・・キモイ発言して。